泉佐野市における職員・労働組合攻撃
泉佐野市では、平成23年に職員の給与20%カットを公約に当選・誕生した千代松市政がすでに2期・6年目に入っています。
過去に泉佐野市は、関西空港開港に伴う大型ハコモノ行政の失敗で財政が悪化し、その赤字は住民サービスや職員給与にしわ寄せされてきました。
泉佐野市職員労働組合(泉佐野市職労)は、喧々諤々の労使交渉の末、職員に責任はないものの市の財政再建の必要性に理解を示し,給与カットや昇級延伸等、苦渋の選択に応じてきました。
しかし、「仮想敵」を作り出して叩くことで「市民」の喝采・支持を得る「維新流」手法をとる千代松市政が誕生して以降、前述の経過を全く無視し、労働組合と話し合うことなく労働条件の切り下げを強行し、労働組合の力を弱めるための数々の攻撃を繰り返してきたのです。
千代松市政誕生後,泉佐野市職労は大阪府労働委員会(府労委)に不当労働行為救済申立を6件も行ってきました。職員基本条例や退職金削減条例,賃金カットを定める条例等の議会上程を巡る団体交渉拒否や、無償で行ってきた組合事務所使用料の一方的徴収や、組合費のチェックオフ(天引き・集金)への一方的な事務手数料徴収通告やチェックオフ自体の中止等です。
この6件の事件は、4つのグループに分かれて審査がなされていましたが、平成27年1月、5月、7月に立て続けに3件、不当労働行為とする救済命令が出されました。市側はこれらを不服として前2件の命令については中央労働委員会に再審査申立(現在命令交付待ち)を、3件目の命令については大阪地裁に命令取消訴訟を提起していました。
そして平成28年5月18日、大阪地裁に係っていた取消訴訟(組合費のチェックオフへの事務手数料徴収・中止)について判決が言い渡され,千代松市長のブログでの発言やこれまでの数々の行為から,市が組合の弱体化を意図したものと評価されてもやむを得ないとし、不当労働行為が認められたのです。
さらに6月9日には、府労委に係っていた最後の事件(給与カット条例の議会上程に関する団体交渉拒否)でも不当労働行為とする救済命令が出されました。労働委員会では珍しく、市庁舎の玄関に泉佐野市職労に対する市の謝罪文を掲示することまで命じており、市の姿勢を厳しく戒めています。
泉佐野市職労は、「住民の繁栄なくして職員の真の幸せはない」とモットーに現場で住民要求に応えるため日々活動をしてきました。一日も早く労使関係を正常化させるべく奮闘を続けています。引き続きご支援をお願いします。