韓国若者運動に学ぶ~高まる韓国労働運動のうねり~
2016.10.14
事務局
NPO法人働き方ASU-NETの10周年記念講演がエルおおさかで行われました。韓国若者運動に学ぶ~高まる韓国労働運動のうねり~をテーマに、韓国の若者労働運動や市民運動に携わっている趙誠柱さんのお話を聞きました。
韓国における非正規労働者は全労働者の43.6%で、そのうちパートは約4分の1。日本ではパートといえば、家計補助的に働く女性労働者が多いイメージですが、韓国では、20~30代の若者や50代の女性労働者が多いそうです。
韓国の青年ユニオンは、2010年に創立されました。韓国で初めての非正規職の青年や青年失業者などを主な組織対象とする組合で、世代別労働組合と呼ばれています。1期は2年で、現在は4期目。各期の役員たちは、今は政治・行政の世界で活躍したりしています。労働運動だけでなく、政治・行政から世の中を変えていこうとする動きが、とても戦略的だなと感じました。様々な取り組みがありますが、最低賃金委員会に労働者委員として参加したりもしています。
ソウル市の労働政策についてよく知らなかったのですが、非正規職を正規職化したり、生活賃金制(最低賃金より多い)を導入したり、ニートやワーキングプアなどの若者に青年手当(選定基準あり)を支給したり、労働政策にかなり力を入れていて驚きました。
若者が閉塞感を抱く社会に未来はありません。ソウル市のように、若者が希望を持てる社会にするために、これからもいろいろな運動を頑張っていかなければならないなと改めて思いました。