共謀罪にレッドカードを!!
今国会で、共謀罪が、「テロ等組織犯罪準備罪」などと名前を変えて法案提出されようとしています。2003年、2005年、2009年と、3度もレッドカード(廃案)となった共謀罪。名前を変えても、結局、2人以上が犯罪の計画(共謀)をして、そのうち1人でも何か準備したらそれだけで処罰する、という内容で安倍政権がゴリ押ししようとしています。
Q 政府は、「『組織的犯罪集団』だけが対象で一般人は関係ない」と言っていますが?
A もともと犯罪とは無縁な人たちが、警察など、国によって「組織的犯罪集団」と決めつけられることがあります。例えば、当初は普通に営業していた会社が資金繰りに窮して無理に会員を増やし会費を集めた場合、資金繰りに窮した時点から組織的な詐欺行為を行ったとする裁判例があります。
Q しかし一般人は犯罪の共謀なんてしないので大丈夫では?
A 誰が「一般人」で、誰が「非一般人」なのでしょうか。共謀罪ができてしまえば、それを決めるのは警察官など、国です。
治安維持法が作られた際も(1925年)、政府は、「全く乱用しない。共産党だけが対象」と説明していました(当時、政府は共産党を公式に敵視)。しかし現実には、「政府の方針に反する」とされた人たちは「非国民」とレッテルを貼られ、結局、社会全体の「一般人」の日常生活が取り締まられました。
共謀罪ができたら、今まで気軽にできたおしゃべりも「共謀」として犯罪とされかねません。2016年に盗聴法が改悪されてしまったので、国によって携帯電話やメール等が傍受される等、多くの人の日常生活が監視され、誰でも、些細なことで「非一般人」とレッテルを貼られて犯罪者とされかねません。
Q 政府は、「なにか準備しないと処罰しない」と言っていますが?
A ATMでの引出しなど、ごく日常的なことでも「準備」となります。そのようなことで「犯罪の共謀の準備をした!」と決めつけられれば、「スーパーで食べ物を買うためのお金です」と反論をしても聞き入れられないでしょう。
Q でも、オリンピック等でテロを防ぐのに必要と聞きました。テロは怖いし…
A テロ関係に対応する法律は既に整備されています。政府は、「今は無理であるが、共謀罪を作れば、テロリストがハイジャックをする目的で航空券を予約したときに一網打尽にできる」などと虚偽の説明をしました。実は、ハイジャック処罰法という法律が既にあり、それで取り締まることができます。
また、政府は、「テロ対策の条約を締結するため共謀罪が必要」という説明をしてきましたが、実は、日本は既に、国連等が作成しているテロ防止関連諸条約を締結済みです。そもそも、共謀罪が整備されているアメリカ、フランス等でむしろ大規模なテロが起きていますね。政府は、テロの危険性をことさらに強調していますが、その説明はおかしいところだらけです。
Q なのに日常のおしゃべりも犯罪とされるかもしれないなんて、怖いのはむしろ共謀罪なんですね…
A 日本共産党が、「『共謀罪』創設に反対する署名」を集めています。「共謀罪 署名 共産党」と検索し、共産党HPから署名用紙を印刷のうえ、集めた署名をぜひ共産党中央委員会(〒151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4‐26‐7)へお送りください。
また、3月10日(金)18時30分から、大阪弁護士会館2階ホールで共謀罪に反対するシンポジウムを開催します。多くのご参加を!!