高齢者にまつわる法律問題(第1回)
2017.06.14
中西基
平成28年度の高齢社会白書によれば、日本の総人口1億2711万人のうち65歳以上の方が392万人(26.7%)になります。
国連の定義によれば、65歳以上人口の割合(高齢化率)が7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」とされていますので、日本が「高齢化社会」になったのが1970年、「高齢社会」になったのが1994年、「超高齢社会」になったのは2007年のことです。
政府は、今後も高齢化率は上昇しつづけ、2030年には31.6%、2050年には38.8%になると予想しています。
他方では、少子化や核家族化も進んでいます。
これまでは年をとって一人で生活が難しくなったら、子どもら家族の世話になるということも多かったわけですが、これからは家族のことを当てにできない人も多くなりますし、あるいは、家族の世話人はなりたくないので「おひとりさま」「おふたりさま」の生活を選ぶというお考えの方も増えています。
このような社会の状況の変化を踏まえて、高齢者にまつわる法律問題について、ご説明していこうと思います。