働く人のためのコロナ関連Ｑ＆Ａ「内定取消し」

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Ｑ．私は内定が決まっており、この4月から働く予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によって会社が人員削減する方針に転換したため、3月末日に突然内定取消しの通知が届きました。突然の通知に途方にくれていますが、このような内定取消しは有効なのでしょうか。

Ａ．客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない採用内定の取消しは無効です。会社と話し合い、会社側に誠意ある対応を求めましょう。
採用内定が出された時点で、4月1日を就労開始時期とする労働契約は成立しています。したがって、採用内定の取消しも、会社が自由に取り消せるわけではなく、解雇と同様に判断されるべきです。

そして、新型コロナウイルスの影響による採用内定取消しは整理解雇と同様に判断するべきであり、

• 会社経営上内定取り消しがやむを得ないものといえるか、
• 内定取消し対象者の人選の合理性、
• 内定取消しを回避するための努力、
• 内定者に対して十分に説明、協議が行われたか

などを総合的に考慮して、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当ではない内定取消しは無効です。

政府も採用内定者について「特段の配慮」を要請しており、採用内定取消しを防止するため、最大限の経営努力を行う等あらゆる手段を講じること、やむを得ず内定取消しとなる場合にも、対象者の就職先の確保について最大限の努力を行うとともに、対象者からの補償等の要求には誠意を持って対応することとされています。

内定取消しが有効か否かは、詳しく事情をお聞きする必要があります。
労働問題でお困りの場合には、まずは北大阪総合法律事務所にご連絡ください。

（この記事を書いた弁護士：西川翔大）