自動車メーカー「マツダ」の派遣切り事件で画期的判決!!
2013.03.20
中西基
2013年3月13日、山口地方裁判所で、大手自動車メーカーのマツダで働いていた派遣労働者について、マツダの正社員としての地位確認を認めるという画期的な判決がありました。
マツダは『サポート社員制度』という独自のやり方で派遣を運用してきました。これは派遣労働者の受け入れには最大3年までという期間制限があるために、3年を迎える派遣労働者については3か月+1日だけ「サポート社員」として直接雇用し、その後にまた派遣に戻すという制度です。
本来、雇用は直接雇用が大原則なのであって、労働者派遣という働かせ方は例外的なものです。そのため、法律では、製造業について労働者派遣は最大3年までしか認められていません。
山口地裁の判決は、マツダが派遣会社と結託して「組織的かつ大々的」に3年という期間制限を脱法するための違法行為をおこなってきたと認定しました。
そのうえで、派遣切りにあった労働者らは、マツダの正社員としての地位があると判断しました。
2009年12月の松下PDP最高裁判決以降、派遣先企業に対する地位確認を認めた初めての判決です。