高齢者をサポートするさまざまな制度について(高齢者にまつわる法律問題・第3回)
2018.02.24
中西基
「高齢者にまつわる法律問題」第3回です。
前回はまだお元気なうちに将来にそなえておく「任意後見契約」についてご紹介しました。
それ以外にも、高齢者をサポートする制度はいろいろあります。
まず、高齢者の介護、医療、健康、福祉などについて、何か困りごとがある場合には、お住いの地域の「地域包括支援センター」が相談にのってくれます。
地域包括支援センターには、保健師、社会福祉士、ケアマネージャーなどの専門家が常駐しており、連絡すればご自宅まで来てくれることもあります。
お金の管理に関しては、市町村の社会福祉協議会で「日常生活自立支援事業」という制度があります。
通帳を預かって管理してくれるサービスです。家賃や公共料金の支払いをしてもらったり、定期的に(週1回程度)生活費を自宅まで届けてくれたり、介護サービスの契約を手伝ってくれたりもします。利用料は数百円から数千円とお安くなっています。
民間業者やNPO法人でも、「ライフサポート」とか「シルバーサポート」といった名称で、身の回りのお手伝いや施設入所時の身元保証・身元引受をしてくれるサービスを提供しているところも多数あります。
ただ、法律上の規制もなく、監督官庁もないので、なかには悪質な業者もあるようです。
また、料金体系も複雑で、50万円から150万円とかなり高額なところが多いようです。
もし迷われたら、まずは、地元の地域包括支援センター、あるいは当事務所の弁護士までご相談ください。